企画
□お呼びじゃないの!
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※稲荷さまリクエスト
※痴女目線でお送りします
今日は視察も何事もなく終わって、平和な1日になるのだろうと誰もが頬を緩ませている。そんな中、私を含めた三番隊は、何故か殺気立ってメラメラと臨戦態勢であった。
「良いか!?絶対に人を通しちゃダメだぞ」
「わかってますよ。……ちょっと隊長の様子見てきますねグヘヘッ」
「下心丸見えなんだが。抜け駆けは許さないよ」
吉良は私をまるで親の敵か何かのように睨み付けると、帯刀許可が下りていない為に心許ない腰元に手を当てた。勿論、下っ端ならば怯むほどの殺気を放つのも忘れていない。席官以下の隊士は早々と居なくなってしまった。
「そんなに殺気駄々漏れで良いんですか〜?さっきから下っ端がビビってますけど?」
「人の事を言えるか。君こそ殺気から何から垂れ流しだぞ」
隊長の姿を想像して鼻血を垂らした私を見て、吉良は呆れたように言った。だって、仕方無いじゃない。
今、隊長はお風呂に入っている。
寝坊した隊長は、朝風呂出来ずに視察に行ったため、帰ってきてから湯浴びをしようと言って、さっき居なくなった。つまり、今、風呂を覗けば…
「隊長のエロティックボディを見放題なのよ!」
「ついに願望が口から出たな…」
そう言う吉良だって、鼻の下が伸びている。ポーカーフェイス気取って、分かりやすいったらありゃしないのよね。私達二人は、さっきから風呂場のドアの前で、人が入ってくるのを阻止していた。
何故って?そりゃ…
もし、隊長がお風呂で温まって上気したいやらしい顔で、他の隊士に襲われちゃったら困るからよ!
隊長の貞操を守るのが私の役目。出来るならば吉良は目障りだから滅してやりたいけど。
吉良と私が不毛なやり取りを続けていると、風呂場のドアが開いた。
「良い湯やったわ。あれ?二人ともそんなとこで何してはるの?」
「●×〇♀♂%〜〜〜…!?」
現れた隊長を見て、私と吉良は悶絶した。
しっとりと濡れて肌に貼り付いた髪、上気した頬、真っ赤な唇、極めつけは…
「着物!前!閉めてください!」
吉良が叫んだ。
そうなのだ、隊長の着物の袷はいつにも増してはだけており、ピンク色のアポロが見え隠れしている。なんてやらしいチラリズム。
「え〜、あつい〜…」
「ダメです!隊長ともあろう人がこんなにだらしない格好をするなんて…また上から言われますよ」
不満そうに口を尖らせた隊長に吉良はまるで母親か何かのように言う。私は「あっ!」と大声を上げた。そうか、吉良の奴…ああやって然り気無く隊長にボディタッチを…!許せない。
「ほら、髪だってしっかり拭けてないじゃないですか」
「じゃあイヅルが拭いて?」
何なのこのやり取り!いちゃつき過ぎよ。私は何、空気なの!?
殺気が消えたからなのか、コソコソと人の動きがある。下っ端の奴等だろう。羨ましそうにこちらに向かってくる視線。私は振り向いて、八つ当たりに近い表情と口パクで言った。
お呼びじゃないの!
(これ以上ライバルが増えてたまるもんか!)
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こ…れは…ほのぼの系なのでしょうか?
いつもの下らないギャグになってしまいました(笑)
痴女を出すとダメですね(((・・;)
●稲荷さま●
遅くなり申し訳ありませんでした!
いつも温かく見守って下さる稲荷さまは、私にとってのお姉さん的な感じです。勝手にすみません(T_T)
よろしければお納め下さいませ!!
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