年下の男の子
□1
4ページ/7ページ
‐ 幸村精市side ‐
今日も耳を塞ぎそうになる声援
応援は嬉しいんだけれど・・・
「はぁ、」
思わずため息が出てしまった。
そんな俺に・・・
“明日からは静かだよ!”なんて声が降ってきた。
(しまった!!)
直人先輩に見られてたなんて・・・
さっき向こうでフォームを指導してたと思ってたのに
相変わらず桁外れの観察力
身体中に目があるのじゃないかと思いたくもなる。
そんなことを考える俺に
「それで、合宿のマネージャーは見つかったか?」
思い出したかのように聞かれた質問に俺は言葉を濁した。
それが・・・まだみつかっていない
明日から2泊3日で他校との合同合宿が決まっている。
各校一人ずつマネージャーをつけるようにと言われてるものの・・・
頼める人がみつからない。
お願いしたらやってくれそうな人はたくさんいるけれど
きちんと仕事をしてくれそうな人がみつからない・・・
頭を悩ませていると直人さんが
「いい子みつけたよ」
そう言って楽しそうにコートの外へと走って行った。