年下の男の子
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この大声援の中、声をかける勇気が私にはなくて
(やっぱりメールで知らせよう)
そう思って足を翻したとき
「***ー!!」
直人先輩の声が聞こえてきた。
さすが背中にも目があるという噂の直人先輩
研究室メンバー内での七不思議の1つでもあったりする
教授からの伝言を伝えると有り得ないほどの喜び様に
レポートは全くできていないと聞かなくても確信した。
まぁ私は最後の部分だけだし・・・
「それじゃ、お先に失礼します」
伝言してスッキリした私は再び足を翻すと―――
「***!お願いが・・・」
なんて言われてしまった。
今まで直人先輩の頼みごとが簡単だったことはない
このまま振り返らずに聞こえなかったことにして立ち去りたい・・・
でも―――先輩
「・・・なんですか?」
私は一応、聞いてみた。
(レポート関係かな・・・今度は何の資料集め?)
そんなことを思っていた私に
全く予想もしなかった言葉が降ってきた。
「明日から―――2泊3日付き合ってほしい」
「・・・え!?」
それはどういう意味ですか??