年下の男の子
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実は・・・と説明を始めようとした直人先輩を1人の美少年が呼び止めた。
「直人さん・・・あのー」
あまりのキレイな顔立ちに私は目を奪われてしまっていた。
(この子が・・・テニス部の選手?そりゃこの声援にも納得)
そして見惚れているあいだに話は進んでいたようで―――
私の意識が戻ってきた頃には
直人先輩の“お願いごと”はどうやら綺麗にまとまっていた。
「***なら大丈夫だから!俺が保証するよ」
(・・・ん?保証?)
いまいち理解していない私に目の前の美少年は微笑みながら言葉を発していた。
「中学、高校とテニス部のマネージャーだったんですね」
「えっ、はぁ・・・」
どうしてそれを知ってるのか?疑問に思えば隣にいる直人先輩の声が聞こえてきて・・・納得。
でもどうして今その話を?さらなる疑問を浮かべる私にいつものイタズラな表情を浮かべた先輩
「まぁ俺の後輩を頼むぜ!」
(・・・後輩を頼む?)
やっぱり理解できなくて私はようやく口を開いた。
「えっ?何がですか?」
私の言葉に目を丸くする二人
そんな中、直人先輩にがっしりと肩を掴まれて―――
「えー・・・明日から2泊3日の合宿だから」
と有無も言わせない眼差しを向けられた。
(合宿?)
その言葉をもう一度考えてみる
合宿って・・・合宿!?ん?
拒否の体勢をとろうとした私に美少年は一枚の紙を渡してきた。
目を通すと―――
一番上の行には“合同合宿のお知らせ”と・・・
(えっ、私が参加ですか??)