年下の男の子
□Last
7ページ/9ページ
たくさん、たくさん、泣いて・・・
もぅしばらく涙は出ないと思う
今日は合宿最終日―――
午前中で練習は終わり
私は・・・
起床時間の二時間前から調理室にこもっていた。
よく考えると部外者の私が合宿中は一番迷惑をかけた気がする
本当に申し訳ない・・・
お詫びの気持ちに朝食後のケーキとバスの中で食べてもらうクッキーを作っていた。
「よし、できあがり」
ケーキの盛り付けは跡部家の料理人がやってくれることになった。
私はクッキーのラッピング・・・
「***さん!あとは任せてください」
お言葉に甘えることにして私は食堂に向かった。
食堂ではウェイターさんが料理の配膳中で
この合宿にきて何度目かの“本当に高校生の合宿?”なんて突っ込みながら席についた。
「***!おはよう」
彼は今日もさわやかだ。
「おはよ」
「朝早くからどこ行ってたの?捜したよ」
「えへへ・・・ちょっとね。何か連絡事項あった?」
お菓子作りなんて言ったら驚く?
「用がないと会えないの?」
なんとも自信満々な顔
周りにいるレギュラー陣にも微笑まれてる!?
「***さんは年上に思えんのー」
「確かに・・・幸村部長が年上みたいっス」
「うん。私もそう思う・・・」
自分でも認めざるをえない
朝食後ケーキとクッキーが運ばれてきたけど・・・
立派に飾り付けされすぎ!
合宿中は迷惑ばかりかけたのでお詫び私が作ったというと・・・
「食えるのか?あ〜ん?」
と聞こえてきたのは気のせいね?
「コレちょーおいしい!おかわりありますか?」
ブン太くん嬉しい〜
「私の食べてい「ブン太の分はもぅ終わりだよ」
精市の微笑みにブン太くんは固まっていた。
「ヤキモチ?・・・へへ」
からかってみると・・・
「俺はヤキモチ焼きだよ。だいたい***は無防備すぎるんだから気を付けてよ」
逆に怒られる羽目に―――
ケーキの評判は上々で私はとても嬉しかった。
最後の練習は基礎トレーニング
ドリンク作りはなつみちゃんに任せて、義貴と私はBBQの準備にとりかかった。