本当のキモチ

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「ここだよ!あら、もうみんな座ってるみたいだね」

「ごめん私が・・・」


私がぼーっとしてたから+++にまで迷惑かけちゃった


「大丈夫!忍足が席は確保してくれてるみたい」


+++の指差す方を見れば手を振る忍足くんの姿が見えた
私達はその席に急いだ


「忍足!跡部!さんきゅー」


跡部くん・・・
そういえば彼は私のことを知ってるようだった
記憶がなくなる前の私?
聞いてみたいけど・・・


「***?座りなよ?」

「あっ、うん・・・」


+++は忍足くんの横に座ったので私は空いてる跡部くんの隣に座った
と言っても・・・
4人1グループで、私の前には+++がいてその隣が忍足くん


「実験道具は各自で取りに行くみたいだね」


持ってきてよ・・・と忍足くんと跡部くんに言う+++
“私が行って来るね”そう立ち上がれば腕を跡部くんに掴まれて


「俺様が行って来る」


そう言ってグループから離れた
掴まれた腕はまだ跡部くんの感触が残っていて・・・ドキドキドキ
なんだろう?懐かしいような、愛しいような胸の奧から沸き上がる不思議な気持ち
やっぱり私は跡部くんのこと・・・知ってるの?


「なんや俺様跡部様が自分から動くなんて珍しいな」

「ほ〜んと、明日は雪?」

「跡部くんってそんなに動かない人なの?」

「なんせ跡部財閥のご子息様で上げ膳据え膳やさかいな」


なるほどお坊ちゃまなのね・・・
上下に頭を動かして理解した


「忍足〜くだらんこと言ってんじゃねーよ・・・」


眉間に皺を寄せながら戻ってきた跡部くんに必死に謝る忍足くん
ちょっと笑ってしまった・・・

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