保健室のお姉さん
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ご飯を食べて僕達はゲームに繰り出した。
お互いあと少ししか時間がないことはわかっていた・・・
一通り回りし終えて少し静かな中庭に移動した。
しばらくの沈黙を破ったのは彼女だった・・・
「今日は・・・楽しかったよ。不二君ありがとう」
いつものように優しい笑顔を僕にくれた。
「君のこと大切にしたいと思って付き合い始めたけど・・・傷つけてばかりだったね。ごめん」
そう言った僕に彼女は笑顔で
「わかってた!不二君に好きな子がいること。・・・いつか振り向いてくれるんじゃないかな?って」
「新垣さん・・・ごめん―――」
普段英二をいじるときはあんなに饒舌なのに・・・
今はこの言葉しか思いつかない。
「ごめんなんて言わないで!不二君はとっても幸せな時間をくれたんだから」
こんな僕のことを好きになってくれて・・・
「「ありがとう」」
2人の声が重なった。
それから少し話したあと僕達は別れた。
***先生は今も跡部と一緒にいるのだろうか
ふと騒ぎ声のほうに視線を向けると・・・
なぜかステージ上にいる先生を見つけた。
僕はわけもわからずその方向へと向かっていた。