保健室のお姉さん

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結局、手を繋がれたまま食堂までやってきた。

模擬店にたくさん飲食店が並んでいるせいか・・・

幼稚舎から大学院まであるマンモス学校・・・というか収容人数が絶大なカフェテリアのせいか?

昼時でも満員ではなかった

まぁ在学中も満員な場面を見たことはなかったけど



そんなマンモス学校の中にいながらも・・・

跡部景吾は有名らしい



“高等部の跡部様よ”

“隣の女性は??”



耳を傾けなくても自然と入ってきてしまう・・・

“高等部・生徒会長”と“年上の女性”への視線はすごかった。

視線というか私に対する敵視?かもしれない。

こんな雰囲気の中、落ち着いてご飯なんて食べれるのだろうか?



「席に座って待ってろ」



そう言われて隅っこの席を陣取った私

とりあえずさっきから感じていた視線は景吾と共に移動した。

(ほっ)



数年前は当たり前のように来ていた場所だけど・・・

今日は完璧アウェイだわ



しばらくすると、



「待たせたな」



と2人分のトレイを持ってきてくれた景吾



「ありがとう・・・」



と同時に、また視線と敵視も戻ってきたようだ。

目の前に座る彼は普通みたいだけど・・・



「景吾はすごいよね。鋼鉄の心臓だよね?」



この視線にびくともしないのだから。慣れるもの?



「ハン!俺様を誰だと思ってやがる」

「俺様何様跡部様でしたね」



どうやらこの男は根本的に何かが違うようだ・・・

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