保健室のお姉さん
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かってがわからない僕は彼女に任せることにした。
注文の列に並ぼうとした時
「あ、跡部君!?」
と言って跡部の方に彼女は近付いていった。
不本意ながらも仕方がなしに僕も足を運んだ。
僕が近付くと怪訝そうに眉をしかめる跡部
「不二・・・新垣と付き合ってんのか?」
何気ない一言だった。
他校の人間がここにいて相手が異性なら誰もがそう思うだろう
僕が口を開こうとしたとき・・・
「不二君はお友達なの」
と言ったのは彼女だった。
彼女はどこまで優しい子なのだろうか・・・
どこか納得いかない表情の跡部を見つめることしかできなかった
「跡部君が1人なんて珍しいね」
「1人じゃねーよ。あっ***」
跡部が呼んだ名前・・・
空耳だと思いたかった。
振り返った先にいたのは僕の大好きな***先生
“不二くん”と呼ぶ先生
ちゃんと受け答えできているだろうか。
僕は***先生の手を引いて跡部が去っていった方向をじっと見ていた。
「さっきの綺麗な人は跡部君の彼女?不二君も知り合いみたいだけど・・・」
「彼女かな?青学で保健の先生をしてるんだ。あとテニス部の副顧問も」
だから知ってるのね〜と解決したような彼女
跡部と一緒にいたということは?
僕はなんともやりきれない気持ちになった。
そんな気持ちをどこかに追い出してしまいたくて
「ご飯食べよっか」
そう言って僕達は再び列に並んだ