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□最遊記
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妖怪なんて大嫌い!
この世から消えてしまえばいい!
私から大切なモノを全て奪ってしまう化け物なんて・・・


「父さん、母さん―――」


今・・・どこにいますか?
私は
ただ毎日を生きているだけ―――


《PuRuRuRuRu》


「ハイ“揚羽”です―――今日の9時?了解」


親のいない私が一人で生きていくことは容易くなくて
行き着く先は・・・水商売
そこしかなかった―――


「私・・・汚い、な」


机の上にあるコップを握りしめて誰にも届かない言葉を呟いた



――――――
――――
――



いつもなら昼間に水を汲むのに
今日は動く気になれなくて・・・
気付けばもう夕方になっていた


「はぁ・・・」


今日はとことんやる気が出ない
(今、占いとか見たら酷い結果だろうなぁ)
それもこれも全部―――夜9時の約束のせい?
それでも生活に必要な水を調達しなければならなくて・・・
気の乗らない身体を奮い立たせて使い古した木のバケツを手に歩きだした

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