OTHER

□act.3 不安を拭えば
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一緒に暮らし始めて・・・
彼はやっぱり違う世界の人なんだと改めて気付かさせられることが増えた
就業時間が比較的きちんと決まっている私とは違って不規則な翔君
朝までずっと仕事、終了予定時刻のズレ―――
そんなことも珍しくなくて大きなベッドで1人眠ることも多かった
朝起きて気持ちよさそうに眠る彼を見れば起こすことはできなくて
眠る彼に気付かれないよう支度してそっと家を出る日々
(起こしてって言うけど・・・それは悪いよ)
最初は傍にいるだけで嬉しかったのにどんどん膨らんでいく私の欲
同棲なんて―――やめておけばよかったのかな?
こんなにも翔君が遠い人なんだって思い知らされるくらいなら・・・



――――――
――――
――



ロケで3日間不在だと聞いた私は久しぶりに自分のマンションに戻った
翔君と違って大きな部屋ではない至ってシンプルな私の部屋
同棲を始める時に解約するべきか悩んだけれど・・・
結構、解約せずそのまんま
大人になればなるほど増える“保険”の類いだと思う
(翔君の家に持ち込んだのは洋服くらいだっけ?)
私は翔君がマンションに戻るまでこの部屋で過ごすつもりだった


「なんだろー・・・ここも落ち着く」

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