Prince of Tennis

□止まっていた時間
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「朝練、終わったんだね」
「跡部様・・・素敵すぎる」
「忍足君のほうが素敵よ」


窓から外に向かって騒ぐクラスメイト達の声は廊下にも筒抜けだ
私の席は窓際の一番後ろ
ちょうど朝練終わりの彼等を見るにはベストポジションで・・・
この時間は彼女達に気をきかせて席を空けている―――
というか甲高い声を聞いてると疲れるから避難してるだけなんだけれど
彼等の姿が見えなくなってようやく席に戻った彼女達を確認してから私は教室に戻ることにした
これは毎朝のこと―――


「***、おかえり」


隣の席は幼稚舎からの腐れ縁で大親友の+++
私の行動の意味を知る彼女にいつも通りの苦笑いを浮かべた
そんな私に+++の言葉は


「毎朝、飽きないよねー。私には考えられない・・・」


嬉しくもあったりする
テニス部に興味のない数少ない女の子だから・・・
でも―――


「跡部君達、変わったよね〜」


幼稚舎から腐れ縁の私達と同じように跡部君もずっと氷帝学園
一緒に楽しく遊んでいた日のことを考えると彼という人物はずいぶんと変わってしまったように思う・・・


「でも、噂が真実とは限らないんじゃない?」


+++の言葉に私は何も返せなかった

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