Prince of Tennis
□素直じゃない
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もう夏休みだというのにテニス部は相変わらずの人だかり・・・
(おばさんに頼まれてお弁当持って来たんだけど)
「これじゃ、渡せない・・・」
靴箱にでも入れようかな?
腐ったりしない・・・よね?
黄色い声援の絶えないテニスコートから移動しようとした私に声をかけてきたのはこのお弁当の持ち主
彼だけならまだしも後ろには張りつくような数人の女の子
「***!!俺を見に来て「な、わけないでしょ!お弁当、確かに届けたわよ」
「それじゃ!」
私は頼まれたお弁当を押し付けて逃げるように立ち去った
どうしてあんな態度しかできなくなったのだろう・・・
私は赤也が好きなのに!
家が隣同士で気付いたときから一緒にいるのが当たり前の男の子
気付けば“好き”になっていた
テニスを初めてモテるようになってどんどん遠い人になっていく彼
寂しいなぁ・・・
それに私のこの性格!!
自分でもわかるくらいに素直じゃない・・・
さっきだってホントは“がんばってね”って言いたいのに
自分でもイヤになるよ・・・