Prince of Tennis

□青い空を見上げて
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さっきまで降っていなかったのに最寄り駅に着いた途端に大雨
部長さえいなければ雨に降られることもなくて・・・


「定時間近に仕事頼むなんてヒドイ!コンパ参加できなかったじゃん」


受付嬢の莉奈ちゃん主催だもの、ハズレはないのに・・・
Wでため息をついて空を見上げるもまだまだ止みそうにない


「いろいろ残念でしたね」

「本当、あのハゲ部長が!・・・って君は―――誰?」


綺麗な顔をした子が私の話に首を突っ込んできた
(男の子?ずいぶんキレイな顔)


「・・・幸村精市です」

「もしかして・・・幸村くんも傘ない?仲M「折りたたみ持参です。今日の予報は夕方から大雨でしたから」

「・・・あら、そう」


思わず眉間によるシワ・・・
大雨の中、傘を持っていない仲間かと思ったのに持っているという
(それなら話しかけないでよね)


「・・・それじゃ」


そう言ってビニール傘を買いにコンビニへ向かおうとすれば―――
幸村君とやらになぜかガッシリ腕を掴まれた


「送っていくよ」

「???私?ご冗談を・・・」


学生に手を出すほど男に不自由してないつもりですが?
それにコンビニで傘を買えば済む話だし、何より―――


「私、家近いので・・・」


そう言って駅から少しだけ見えるマンションを指差した
“わかった”と言った彼は傘を片手に私の手を引いて歩きだした
(全然わかってない!!!)

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