Prince of Tennis

□目線の先
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「***さん、重たいでしょ?手伝うよ!」

「幸村君・・・いつもありがとう」


彼はとても優しい―――
でもその優しさがツライことだって・・・あるんだよ?



――――――
――――
――



中学3年の夏、強引に誘われて見に行ったテニスの試合
ルールもわからない私だけど、試合している人に惹き付けられて
目を逸らすことができなかった
試合終了後、健闘を讃えあって握手をした彼の笑顔・・・
なぜだか涙が出そうになったことを今でもハッキリ覚えている
彼の名前は『幸村精市』
一目惚れ―――だった
彼の瞳に少しでも写りたくて・・・志望校を決めた
無事に合格した私は同じ学年だけれどクラスは一緒にならなくて狭き門である男子テニス部のマネージャーを志願した
部員目当ての女の子達はテニスのルールを知らない
私は初めてテニスの試合を見た日から彼に少しでも近づきたくてテニス雑誌やルールブックを片っ端から読み漁っていた
その甲斐あって身についたテニスに関する無数の知識
おかげでマネージャーをすることが許された
これで少しは幸村君に近づけたかな?

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