青い薔薇〈第一章〉

□26
2ページ/13ページ

「零くんのご両親が指令を受けて滅ぼした吸血鬼は・・・」


それは―――
閑さんが愛した人間で・・・
まだ、LEVEL Eになってなかったと聞いたことがある


「そのヒトを失った閑様は悲しみと怒りで己さえ見失われて・・・」


閑さんのことを話すまり亜さんは少し震えているようだった
そんなまり亜さんを止めたのは


「落ち着いて、まり亜ちゃん!起きたての身体に障るから・・・」


理事長さんだった―――
(目覚めたばかりなのに興奮状態はまずいよね?)
私達が医務室を出ようとすれば


「零くん、皐月さん」


2人だけ呼びとめられた
(零はわかるけど、私・・・も?)
不思議に思いながら少し無理矢理に理事長さんと優姫を外に出して再びまり亜さんの側に寄った


「あ、あのー・・・?」

次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ