青い薔薇〈第一章〉
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藍堂の屋敷から学園には戻らず僕は自宅に帰った
「・・・素直に、戻ったな」
「以前のように学園に押し掛けられるのは迷惑ですから、」
枢が優姫ちゃんのために作った夜間部―――
今は皐月さんもいるあの学園
少しでも平和にしてあげたい・・・
僕が皐月さんのために少しでも出来ることがあるなら・・・
どんなことだって僕はやるよ?
「今日はお前に会わせたい方が来られている。そのために呼び寄せた」
会わせたい―――方?
お祖父様がそう言うくらいだからきっと純血種
「・・・白蕗家の方ですか?」
“会えばわかる”と言って歩きだしたお祖父様の後を追った
見慣れた大きな扉が開いて―――
「お待たせいたしました。おかげんはいかがですか?」
「・・・悪くはない」
お祖父様が跪いている相手は・・・
“我が君”と敬いを見せる相手は
僕がよく知るー――
「し、支・・葵・・・!??」
僕の・・・
僕のよく知る彼のはずなのに―――
でも知らない人で・・・
僕を混乱させるには十分だった