青い薔薇〈第一章〉
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“絶対に枢様からご両親を奪った犯人を見つけだす”
なんとも物騒な発言をする英・・・
(俺はまた巻き込まれるのか?)
様々な資料を寮に持ち帰ってきた英にため息が出た
そして―――
英はある仮説に辿り着いていた
「なぁ暁・・・黒主優姫を枢様が大切にするのは、」
“これじゃないか?”
そう言って見せられたのは藍堂家に保管されているであろう古い記録書
(これ・・・持ち出していい書か?)
「ん?俺にはわからないんだが」
俺には古ぼけた記録書にしか見えない・・・
でも英は何か隠されてるとでも?
「記録が・・・ない。ヒントに辿り着けてもそれ以上のことは燃やされ削られ、隠蔽されている」
記録書からも隠蔽?
そんなことは可能なのか?
それが事実ならそれは一体、誰が―――
「それに、黒主優姫の記憶がないのも同じ時期・・・」
「そうか―――」
寮長は俺達に黒主優姫を守らせるように仕向けたんだ・・・
黒主優姫の身に何かが降り掛かることを寮長はわかってるのかもしれない
俺達は寮長が“特別”だと決められた彼女の元に向かっていた