青い薔薇〈第一章〉
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姉さんを堂々と守れるキミが・・・
好きだと言えるキミが・・・
隣にいることを許されるキミが、
「本当に羨ましいよ・・・」
優姫の知りたいことに答えない理由はそれが優姫のためだから―――
《コンコン》
「玖蘭寮長・・・お怪我は?」
「ありがとう―――僕ならもう平気だから」
扉の向こうから聞こえる架院にそう答えた
なるべく、平静を装って・・・
錐生君に姉さんは渡さない!そう牽制したのに、
「彼女に牙を向けるようなことがあれば・・・皐月がそれを望んだとしても―――俺が阻止する」
そんなことを言われて・・・
(普通の吸血鬼なら純血種の僕に意見すらできないよ)
彼を消してしまいたくなった
僕は姉さんの首元に牙を向けることができないでいるのに・・・
キミは何度、その牙を姉さんに向けたんだい?
「はぁ・・・」
この先、
僕の飢えが満たされる日はいつ来るのだろうか?
でもいつかこの腕の中に・・・
皐月を―――