青い薔薇〈第一章〉
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「私、がんばって思い出そうとしただけなのに―――」
優姫、もう・・・いいよ
「一度・・・目を覚まそう。君が壊れてしまう前に・・・」
そう言って僕は彼女の首元に牙を埋めた
「かな・・・先、輩!??」
「優姫、どうか君だけは・・・」
みんなが望む幸せな“人”としての人生を―――
まだ歩んでいてほしかったのに
僕が準備してから、目覚めさせるはずだったのに・・・
僕は自分の手首を咬んで
《ガリ》
そして優姫の唇から玖蘭の血を流し込んだ
ごくりっと喉を通る音が聞こえてきて―――
「目が、覚めた・・・?」
驚く彼女に―――
確かめた
「・・・僕が、誰だかわかる?」
優姫は僕の頬に震える手をあてて
「・・・わ、たしの・・・お兄、様」
そっと呟いた
頭上に現われたのは、
「優姫の・・・血の匂いがした。吸血鬼の気配が2つ!お前は優姫を!!」
血薔薇の銃を向けられた僕の前に飛びだしたのは・・・
「だめ、このヒトは私の・・・私のっ、おにいさまなの―――」
優姫だった