青い薔薇〈第一章〉
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「ちょ、ちょっと・・・零!!」
「皐月、離してくれ―――」
行かないで!!
そんな言葉を言う資格なんて私にはなくて・・・
“離してくれ!”
そう言われれば零の腕を掴むこの手を離すしかない
私が止めるのも振り切って零は枢達の後を追った
でも、
私は止めて彼になにを言うつもりだったの?
扉の向こうからは理事長さんが零を止める声が聞こえたけれど・・・
それも振り切って枢の後を追ったようだった
零、ごめんなさい―――
胸を押さえて俯く私に声をかけてくれたのは彼によく似た風貌の壱縷
「私、零に・・・ひどいことばっかりしてるよね」
零の胸に飛び込むことはできない―――
「零が生きることを決めたのは、皐月がいたから・・・だろ?」
そう言って壱縷は私のことをきつく抱き締めてくれた
(ありがとう―――)
「・・・早く、仲直りしてね?」
二人がいつまでもすれ違ったままなんて悲しすぎる
“なるべく、頑張るよ・・・”
そう言った壱縷は彼と一緒でとてもぶっきらぼうだけれど―――
きっと、大丈夫・・・