青い薔薇〈第一章〉
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壱縷の身体から牙を抜いたとき彼女が俺の前に現われた
皐月―――
こんな血で塗れた俺の腕で彼女を抱き締めることは、
許されないかもしれない・・・
でもそっと俺を抱き締めてくれる皐月を離したくなくて
きつくきつく抱き締めた
「皐月は俺が・・・守る―――」
玖蘭枢になんか渡さない!
まるで俺の気持ちに応えるかのように・・・
抱き締め返してくれた彼女に俺はキスをした
そして―――
《トンっ!!》
彼女を眠らせた―――
「お前は安全な場所にいろ、」
そう呟いて・・・
気を失って倒れかかってきた皐月を抱き上げた
向かう場所は―――皐月にとって安全な場所・・・
――――――
――――
――
―
「どうして錐生が・・・」
驚きを見せる架院暁に、俺は彼女をお願いした
「ここには皐月を守ろうとするヤツが何人もいる・・・」
俺が“王”とやらを倒したら
また迎えに来るから・・・
必ず―――
だから今はここにいろ・・・