青い薔薇〈第一章〉
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夜刈さんのお世話になり始めて2年が過ぎた頃―――
「零!冷蔵庫にあった私のジュース勝手に飲んだでしょ!!」
「この前からずっとあっただろ?いらないのじゃねーかよ・・・」
何事もなく平和で幸せな時間を過ごしていると思う
それから―――
彼の愛弟子、錐生零はすごく口の悪い男の子だ!
「あれは期間限定で貴重だから少しずつ大切に飲んでたの!」
「うるせーなー、今度同じモノ買ってきてやるよ」
「本当に?」
「あぁ、」
「約束だよ」
「っ!・・・あぁ」
最初は一方的に私が話し掛けるだけだったけれど
他愛ない口喧嘩ができるということは仲良くなれた証拠だよね?
「よし、許してやろう」
「偉そうだな」
零を見てると ふっ としたとき枢や優姫や拓麻君を思い出す
人間にしたら同じくらいの年齢
(元気にしてるかな?)
会えなくても家族に変わりない。離れていても幸せを願ってる・・・