青い薔薇〈第一章〉
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寮の周りが騒がしくて―――
気になってカーテンをあけると、そこには普通科の女の子達
それから塀に登る優姫と注意を促す錐生君、最後に息を切らしながら走ってきたのは風紀委員になったばかりの玖龍皐月だった
「姉さん・・・」
笑顔の姉さんを見るのは嬉しい
その笑顔を見せる相手を嫉妬で殺してしまいそうだよ
他に優姫の盾が勤まる人間がいたら彼を確実に・・・ね
「姉さんは・・・錐生君のことが好きなの?」
もちろんそんなことは許さない
なんとしてでも引き剥がすつもりだけど・・・
力を制御しきれず暴走させてしまったせいで割れた窓ガラスの音に
《ガチャ》
「枢?大丈夫・・・?」
一条が様子を見に来た
でも今の僕には―――
一条を気遣う余裕がない
そんな僕を察したのか・・・
「今日中に直させるように手配しておくから」
そう言い残して部屋を後にした
僕は誰もいなくなった外をじっと見ていた・・・