青い薔薇〈第一章〉
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発作の間隔が縮まっていた
血を好む吸血鬼に堕ちてしまう日は目前に―――・・・
発作が起きるたび緋桜閑に対する怒りと共に沸き上がる“まだ人間でいたい”という気持ち
皐月のそばに・・・いたい
横に並ぶことは許されないからせめて近くで彼女の笑顔を・・・
「くっ!!・・・あ!」
(またきたか・・・)
俺は廊下に座り込んでいた
後ろから声をかけてきたのは理事長だった
「零・・・逃げても避けても何も変わらない。それなのに君はいつもギリギリまで・・・」
「うるさい!!」
勢い良く壁を殴り付ければバンっと大きな音が鳴り響いた
「はぁ・・・はぁ、ぐっっ」
「零・・・少し楽になるからこれを飲みなさい」
そう言って理事長に水の入ったコップと錠剤が差し出された
それが何なのか―――聞かなくてもわかっていた
それでも聞いてしまう俺はどこまで愚かなのだろうか
「・・・中身は・・・?」
「君の・・・知っているものだよ」
間違いなく破滅への道をまっすぐに進んでいる
少しずつ、少しずつENDへ・・・