青い薔薇〈第一章〉
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昨日はなかなか眠れなかったおかげで今日は寝不足・・・
(零のせいなんだから!)
少し震える零の声が一晩中頭から離れてくれなかった
彼自身が一番“血に飢えるだけの吸血鬼”になることを恐れている
(夢―――じゃないよね?)
そう思って手を握ると思い出すのは昨日、零を抱きしめた感触
「夢じゃ・・・ない・・・」
また溢れてきそうになる涙をこらえて私は制服に袖を通し始めた
(本当に辛いのは私じゃない!零自身なんだから・・・)
――――――
――――
――
―
「ふわぁぁぁぁ〜」
今日の授業は眠たくて眠たくて仕方がなかった
優姫は隣で爆睡するものの私には授業中寝ることに少し抵抗が・・・
(零も・・・ぐっすり寝てたけど)
なんとか気力を振り絞って起きていたものの―――今の時間は校庭で馬術
お天気もよくて適度に吹く風もすごく気持ちがいい
(寝てくださいって言ってる?)
さすがにもう睡魔に勝てず校庭の木に寄りかかって寝息を立て始めた