青い薔薇〈第二章〉
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「こんな・・・感じかな?どうですか、おねえさま」
不安そうに私に視線を向ける優姫
私達は近日、開催される吸血鬼と人間のパーティーに備えていた
「うん、バッチリ!!優姫はなんでも呑み込みが早いね」
褒められると幸せそうな笑顔を見せる優姫に・・・
私の胸はチクンと痛む
知ってしまった枢の気持ち・・・
嬉しいはずなのに―――
手放しで喜べないでいる私
枢と私が一緒にいることを選べば優姫は・・・どうなるの?
「―――おねえさま?」
首をコテンと傾げる可愛い妹をぎゅっと抱き締めて
(やっぱり・・・枢を選べない)
そんなことを思っていると
「夜会・・・零も来るのかな?」
優姫は小さく小さく呟いた
思わずその声に顔をあげると
「夜会の席でおねえさま達が笑われるようなことはしません」
そこには強い眼差しで真っすぐな瞳を見せる優姫がいた・・・
「自分が歩く道の地面―――やっと見えました」
優姫はどうしてこんなにも強いのだろう?
「私も・・・応援、してるよ」
私はこんなにも弱いのに―――