年下の男の子

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‐ 幸村精市side ‐



青学が到着してレギュラー陣達がバスから降りてきた。

***さんは氷帝じゃないからほっとしたのだろう

(素直な人だな・・・)



でも、降りてる途中の部員を見て顔つきが変わった。

不思議に思ってると消え入りそうな声で

“・・・不二、君?”と呟いた。



青学の不二と知り合いなのかな?

聞きたくても聞けない―――

今みたいな悲しそうな***さんの顔は見たくないから・・・



部長の手塚が直人さんと俺に挨拶をしにきた。

不二の様子をうかがうと

***さんとは対照的に・・・何の反応もなく桃城や菊丸と談笑していた。

(気のせいだったかな?)

疑問に思っていると

今度は氷帝のバスが到着した。



***さんは手をぎゅっと握りしめていた。

扉が開くと跡部を先頭にぞろぞろと部員がバスから降りてきた。



立海を見て・・・いや、***さんを見て少しだけ動きが止まった。

さすが氷帝の部長―――

顔には出てないようだけど



そして最後に出てきた人を見て***さんは下を向いてしまった。

(え・・・不二??・・・)

最後に降りてきた人は青学の不二周助を大学生くらいに成長させたような人だった。

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