年下の男の子

□3
2ページ/9ページ

一瞬、ほんとに一瞬タイムスリップした気分に陥った

あの子は義貴の弟・・・?

(青学のテニス部だったんだ)



高校時代の義貴にそっくりで・・・懐かしく思えた。

不二義貴はテニス部仲間で六年間ずっと同じクラスだった

氷帝はマンモス校なのに不思議だよね?



慎吾先輩のあと氷帝テニス部部長を引き継いだのは彼だった。

とても優しくて自分のことより他人を大切にする人・・・

彼の優しさにどれだけ救われたか

でも・・・私は甘えすぎだったね



慎吾先輩の事故があって落ち込む部員を助けたのも彼だった

そんな彼に慎吾先輩の事故の後、私は告白された。



“大好きな仲間”

どうしてもこれから恋心になるとは思えなかった。

でも・・・

ズルイ私は彼の優しさを利用した

そして受験する大学を氷帝から立海に変えたんだ・・・



大学1年生の秋。

私達は恋人から友達へと戻った

義貴に“元に戻ろうか”と言わせてしまったのは私

あのときの表情は―――今でも忘れられない

(本当にごめんなさい・・・)

次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ