年下の男の子

□6
2ページ/9ページ

私は急いでマネージャー業務をこなしていた。

昨日の穴をしっかりと埋める気持ちで・・・

ドリンク作りに夢中な私は来訪者が来たことに気付かなかった。



「よし、あとはタオル!」



そう言ったときにふわっと後ろから抱き締められて・・・

犯人はわかっている―――



「精市・・・君?」

「フフ・・・パワー充電」



精市君ってば可愛すぎる・・・

でも確か・・・



「ねぇ、昨日もパワー充電してなかったっけ?」



なんて口を叩きながらも・・・私も嬉しかったりして

(でも本人には言わないけど)



「あれは昨日の分、これは今日の分・・・何か?」

「えっと・・・」



私はこの先きっと精市君に勝てそうにない―――



「試合相手は誰なの?」

「跡部だよ」

「がんばってね!」



思わずスコアつけより試合が見たいなぁと思ってしまった。



「ほら、人が来ちゃうよ」



そう言って精市君を追い返すと

―――唇を奪われた・・・



「彼氏の特権だよね」



私はきっとゆでだこだと思う・・・

精市君は満足そうにテニスコートに向かって歩き始めた。

次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ