年下の男の子
□Last
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残す試合は一試合
氷帝・跡部vs立海・幸村
義貴がスコアつけをしてくれることになったので私は観戦のみ
久々にしっかり見るテニスの試合にいろんな想いが込み上げる・・・
私の脳裏に焼き付いて離れない慎吾先輩と直人先輩の試合―――
義貴と翔先輩の試合・・・
たくさんの部員達の試合が記憶の中に蘇る
また一つ刻み込まれる試合が増えそうだ・・・
試合は誰もが息を呑む展開となった。
(ホントに高校生??)
自信に満ちあふれた部長の景吾
包み込むような優しさの精市
気を抜いたら気迫だけで観客の私でさえ倒れてしまいそうで・・・
少しも目が離せない―――
追い越され
追いつき
追い越し・・・
ずっと繰り返し
そして試合はようやく終了した
精市に軍配が上がった・・・
私はなぜか涙が止まらなかった
「お前はまた・・・」
翔先輩が私の頭をなでて
(あれ?この展開・・・)
そう思った瞬間に腕をぐいっと引っ張られて・・・
キスをされた
「・・・せ、精市!??」
そして彼は宣言した。
「***は俺のです」
(えぇぇぇぇぇ!!!)