OTHER
□if･･･会社員編
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突然に呼び出されて何のお叱りか･･･聞かされたのは“恋人”のフリ
思わず呆気にとられて口が開いたままになってしまったかもしれない
（それはちょっと恥ずかしい･･･）
土方部長と“商談成立”してから約１ヶ月
私が周囲に報告しなくてもご丁寧に噂だけは独り歩きしていた
お似合いだと言う人もいればあまりよくない表情を浮かべる人･･･その口にするほとんどが女性社員で改めて彼の人気を物語っていた
この１ヶ月、２人で出かけたのは１度だけ
それも打合せが長引いて仕事先から直帰することになったあの日、土方部長の運転する車の助手席に座っていた私のお腹がぐるる･･･となってしまったから
笑われながら連れてこられた定食屋
特段、盛り上がった記憶もなく30分ほどでお店を後にした
同じプロジェクトに携わってる私達は立場上、社内で話す機会も多い
噂に尾ひれがつくのは自然なことだった
「***ちゃん･･･この書類なんだけど･･･」
「あ、はい。この資料でしたら付表３の「***！！」
「えっ？」
沖田課長からの質問に回答しているとフロア入口から聞こえた私を呼ぶ声
いつも私を“***”と呼ぶ部長に冷や汗をかいた
（もしかして･･･わざと、ですか？）