本当のキモチ

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9月に入ったというのにまだまだ日差しは強い
***、サボらず授業にはちゃんと出てる?

僕は・・・
久しぶりにサボってるよ
いつもよくお昼を食べていた屋上
***が気持ちよさそうによく寝ていた屋上で・・・
たまにはサボりもいいかな?


《ブルブルブル》


ポケットの携帯電話が振動した
その相手を確認すると氷帝の“跡部景吾”だった
***が同じクラスだと言ってた彼
もしかすると***に何かあったのかもしれない


「・・・はい、何か用?」


僕は不機嫌に出た
“冷たい”なんて言われたけど―――完璧な八つ当たり
***と一緒にいることができる跡部が羨ましくて・・・
“不二***のことで聞きたいことがある・・・”そう言われてやっぱり、と思った僕


「わかった、今からそっちに向かうよ」


授業中なのにね・・・
すごく冷静に答えていた


「さっき炎を見て震えて倒れた。今は保健室で休んでる・・・」


***が倒れた!?
炎を見て・・・!!
その言葉に僕の余裕はなくなっていた
“なるべく早く着く”と僕は電話を切った

僕の家はオール電化だ
***と住み始めてコンロの火を怖がっていることに僕達は気付いたんだ
だから今の僕達が住む家に“炎”は存在しない

でも外にはあるんだ・・・

小学校の林間学習での出来事を僕は思い出しながら足早に氷帝へと向かっていた

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