本当のキモチ

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氷帝の最寄駅に着くと
スーツを着た男の人に声をかけられた


「不二周助様ですね。お待ちしておりました」


そして僕はリムジンに乗り込んだ
僕には似合わない車・・・
跡部は僕にでもわかるくらいのお金持ちだもんね

跡部・・・
君は***の知ってる“ケーちゃん”なのか?
そんなことを考えながら窓から見える景色をぼんやり眺めていた

僕は・・・
***に過去の記憶を思い出してほしくない

炎を見て辛そうな顔は二度と見たくないから
僕達がいるじゃないか―――
だから***の過去の記憶なんていらない!!

そう思っていた・・・
でも本当は、***が思い出して・・・離れてしまうのが怖いんだ


氷帝の正門に着くと仁王立ちした跡部が待っていた
授業中じゃないのか?
(まぁ僕も同じなんだけどね)


「今、***は保健室で寝てる」

「そう・・・部外者の僕は様子を見れないね」

「目覚めたら連絡が来るから保健室はそのとき一緒に行くぞ」


もしかして・・・
気を遣ってくれたのかな?


「フフ・・・ありがとう」

「何、笑ってやがる!部室までついてこい!!」


僕は跡部に案内されてテニス部のレギュラー部室にやってきた
さすがお金持ち学校・・・
部室にいかにも!高そうなソファーを見つけた

平然と座る跡部―――さすがだね

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