本当のキモチ

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家に帰ると誰もいなくて少しだけホッとした
自分の部屋に入ると着替えもせずベッドにダイブ
さっき渡された紙を手に思い浮べるおばあさんの顔
あの人は私を知ってるようだった

“***”という表札がかかった家から出てきたあの人は私の何??
抱き締めてくれたとき妙に懐かしく感じたのは・・・
私におばあちゃんがいないから?

でもあの人が私の親戚なら景吾くんとは“顔見知り”程度じゃないよね?
家は近かったみたいだし

私は・・・
何を忘れてるのかな?

炎を見て―――
なんともいえない恐怖が身体の中に蘇ってきた

とても怖くて、
悲しくて、
辛くて・・・
何も考えたくなくて考えることを拒否した
そこから目覚めるまでの記憶は私には残っていない

意識を失う前・・・
映画の1シーンのように頭に流れこんできた風景
あれは・・・現実?夢?



――――――
――――
――



少し幼い私は男女に手を引かれて歩いていた
溢れんばかりの笑顔を向ければ優しそうに微笑む女の人が手を引いて
私の頭を優しく撫でるのは柔らかな空気をもつ男の人

話している内容はわからないけれどとても幸せが伝わってくる空間

これは・・・夢?
それとも・・・私の記憶?

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