本当のキモチ

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「おはよー!ねぇ***!今週の土曜の予定は?」


朝の挨拶と共にすごい勢いで+++に質問された
今週の土曜日は・・・


「あっごめん!その日は先約があるの・・・」


周助達の練習試合を見に行くからダメなんだ
私の返事に“残念、誰と行こうかな?”ブツブツ呟く+++をしばらく見つめていた
+++は嫌がらせされてたときどんなことを思ってたのかな?


「ねぇ+++・・・」

「ん?」


わ、私ってば何を言う気なの?
そんなこと聞いたら私はいじめられてますって公言するようなもの・・・


「く、黒崎さんのパーティーはどうするの?」

「招待状もらったし・・・跡部も助けてくれるみたいだから行くよ」

「跡部くんが・・・?」


《ズキン》


制服の中にあるケガが痛むのか、私の心の痛みの音なのかわからなかった
“何着ていこうかな〜”と楽しそうな+++の横で跡部くんのことを考えていた
嫌がらせされるようになってから跡部くんを避けてる
先輩達は跡部くんが好きで仲良くする私が許せないのだろう
だから私が跡部くんから離れていけば全てが丸く収まる
そう思っていたのに・・・実際は何も変わらない
むしろどんどんエスカレートしてる気さえしてしまう
(私が選んだ道は間違いだった?)

跡部くんと話さなくなって2週間
なんだか心にぽっかり穴が開いた気がする
いつの間にか彼を目で追って・・・
遠くでも笑顔の彼を見ると私も嬉しくなったり
この気持ちはなんだろう?

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