本当のキモチ
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「裕太!お弁当の残りあるから食べてねー」
「さんきゅー」
なんとかお弁当を作りあげて青学に向かっていた
試合は・・・9時からだっけ?
急がなきゃ!と走りだせば呼ばれた名前
「***先輩?」
「リョーマくん!!」
青学の中学3年でテニス部部長の彼
とってもかわいいかわいい後輩さんでもある
「お弁当作ってきたからあとで一緒に食べようね」
「まだ死にたくないんスけど?」
「ナマイキくん・・・じゃあげなーい!!」
「***先輩、冗談っスよ!楽しみにしてるっス」
わざわざ休みの日に高校の試合を見に来るなんて・・・勉強熱心だなぁ
感心していると不意にかけられた声
「***先輩はどっちの応援スか?」
「どっちって・・・練習試合は2人しか出ないの?」
「練習試合の相手校は知らないんスか?」
練習試合の相手校??
そういえば聞きそびれてて・・・
「知らない。リョーマくん知ってるの?」
「・・・氷帝っスよ」
(えっ!氷帝・・・?)
だから景吾くんや+++に予定を聞かれてたんだ
リョーマくんも私が氷帝に転校した理由を知っている
「今日は青学の応援!氷帝には記憶を取り戻すために行ってるだけだよ」
氷帝で新しい友達を増やそうと思ったことはない
でも・・・
景吾くんや+++や忍足くんに芥川くん―――とても居心地よくて・・・
記憶のことなんか忘れて普通に学校生活を満喫している私がいる
周助と一緒にいるときに感じる安心感
その安心感とは少し違うけどなんだか愛しくて・・・
景吾くんが助けに来てくれたときは嬉しかった
私―――
景吾くんのことが・・・