本当のキモチ

□12
2ページ/7ページ

「裕太!お弁当の残りあるから食べてねー」

「さんきゅー」


なんとかお弁当を作りあげて青学に向かっていた
試合は・・・9時からだっけ?
急がなきゃ!と走りだせば呼ばれた名前


「***先輩?」

「リョーマくん!!」


青学の中学3年でテニス部部長の彼
とってもかわいいかわいい後輩さんでもある


「お弁当作ってきたからあとで一緒に食べようね」

「まだ死にたくないんスけど?」

「ナマイキくん・・・じゃあげなーい!!」

「***先輩、冗談っスよ!楽しみにしてるっス」


わざわざ休みの日に高校の試合を見に来るなんて・・・勉強熱心だなぁ
感心していると不意にかけられた声


「***先輩はどっちの応援スか?」

「どっちって・・・練習試合は2人しか出ないの?」

「練習試合の相手校は知らないんスか?」


練習試合の相手校??
そういえば聞きそびれてて・・・


「知らない。リョーマくん知ってるの?」

「・・・氷帝っスよ」


(えっ!氷帝・・・?)
だから景吾くんや+++に予定を聞かれてたんだ
リョーマくんも私が氷帝に転校した理由を知っている


「今日は青学の応援!氷帝には記憶を取り戻すために行ってるだけだよ」


氷帝で新しい友達を増やそうと思ったことはない
でも・・・
景吾くんや+++や忍足くんに芥川くん―――とても居心地よくて・・・
記憶のことなんか忘れて普通に学校生活を満喫している私がいる

周助と一緒にいるときに感じる安心感
その安心感とは少し違うけどなんだか愛しくて・・・
景吾くんが助けに来てくれたときは嬉しかった

私―――
景吾くんのことが・・・

次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ