本当のキモチ

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“かわいい〜”
“お姫様みたい〜”
普段と違う服を着るだけでテンションが上がる
私達はパーティーのためにドレスを試着していた


「オイ、そろそろ着れたか?」


―――景吾くんの家で
+++がイタズラっぽく投げた言葉にドキドキ胸が高鳴る


「カーテンあけて2人の美貌に驚かないでよ?」

「ア〜ン?この跡部財閥の子息様がしっかり見てやるよ」


+++はともかく・・・
私は七五三状態だと思うんだけどな
(呆れられたらどうしよう)


《シャァァァ》


開いた間仕切りの向こうに・・・
+++は鮮やかなオレンジ基調のマーメイドドレス
私はピンクと白のグラデーションのふんわりしたドレス
景吾くんがそれぞれ2人に選んでくれたドレスを着た私達
私を見てなにも言わない景吾くんにいたたまれない気持ちになった


「・・・」

「や、やっぱり・・・私には似合わないよね?」


選んでくれた景吾くんには申し訳ないけど早く着替えちゃおう・・・
そう思って反対を向こうとしたら
景吾くんに手を差し出された


「えっ?あ、あのっ・・・」

「来いよ!」


そう言われて私は景吾くんの手を取った
“2人とも絵になるよ”なんて+++の声で我に返った私
いけない!!
景吾くんは仕方なしに転校生の私の面倒みてるのに、
(本気にしちゃいそうだよ)

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