本当のキモチ

□Last
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私の失われた記憶
―――今、見つかったよ


「景・・・ちゃん・・・」

「***!?おい、まさか・・・き、記憶が??」


私は頭を上下に動かした。
うん、ちゃんと取り戻したよ?
でもね・・・


「私!!」


・・・うまく言葉が出てこない
思い出したら震えが止まらない交通事故への恐怖
両親を助ることができなかった無力な自分への怒り・・・
自分だけがこの世に生き残ってしまったという罪悪感
全ての記憶を閉じ込めてしまった弱い自分への憤り

そして何よりもこの胸にふつふつと沸き上がるのは・・・
“黒崎財閥”への憎しみ

景ちゃんに自分の気持ちをうまく伝えることができない
うまくこの口が・・・言葉を紡げない

でも1つだけ確かなこと
もぅ私のそばには・・・


「・・・ママも・・・パパも・・・いないんだね」


そう思うと涙は止まらなかった
両親の葬儀に出た記憶がない
事故までの記憶を全て失って・・・
私は“不二***”になってしまったのだから


「***・・・」


景ちゃんはさらにきつく私を抱きしめてくれた


「景ちゃん・・・少し・・・1人になR「できねーよ!!」


1人になりたいという私の希望は許されなかった
呟いた景ちゃんの声は震えていた


「俺に・・・ぶつけろよ」

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