READY GO!
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両親が旅立った今、私がごちゃごちゃ言ってても仕方ない
自分で言うのもなんだけど切り替えは早い私
「徹夜で引っ越しの準備になりそうだね。ちゃんと終わるかな?」
「***・・・そだね」
私はかなり重い足取りで自分の部屋まで戻った。
夏休み終わり間近にいきなり引っ越しだなんて・・・
「あ〜ぁ、なんで神奈川なの?みんなと卒業したかったー・・・」
積み上げられた段ボールに水玉の染みができていく
私、泣いてるんだ―――
そりゃぁ中学からずっと一緒にいた“仲間”と離れちゃうんだもん
悲しくないわけがない
「はぁ・・・」
出るのは大きなため息ばかり
《♪♪〜〜〜♪〜》
聞こえてきた携帯の着信音に思わず身体はビクリと波打った。
ディスプレイを確認すると大好きな仲間の名前・・・
この前、夏祭りに行ったばかりだ
「もしもし・・・」
私は今にも消え入りそうな声で出てしまった。
だって・・・
大好きな“仲間”との別れなんて辛すぎるよ・・・
一緒に卒業したかった―――