READY GO!
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「・・・!・・・***ってば!!」
んー、誰?・・・眠たいのに
朝まで荷造りしてて結局は一睡もしてなくて・・・
「・・・って、ここどこ?」
見知らぬソファーで寝ている私
起き上がって回りを見渡しても全く見覚えがない風景
「ここ・・・新居だよ」
頭がついていかない私の隣で段ボールを開けながらため息まじりに弟が答えた。
あっ、そういえば・・・引っ越したのだっけ?
さっきトラックに乗せてもらったような気がしないでもない
「ちなみに今は夕方5時。寝すぎじゃない?」
「ひぇぇぇぇ!!!そんなに寝てたんだ。・・・ごめんね」
「・・・***の寝顔写メみんなに送れたからいいよ」
な、なんですと〜〜〜!??
聞き捨てのならない言葉に弟に拳を振り上げると
《♪〜♪〜〜〜》
タイミングよく鳴った着信音
恐る恐る携帯を開けると
FROM:不二周助
本文:かわいい寝顔をありがとう。待ち受けにするよ
--END--
送られてきたメールを読んで思わず携帯を閉じてしまった。
・・・寝顔・・・待ち受け・・・
「こらぁー!リョーマ!!」
「寝てるのが悪い」
それを言われると言い返せない。疲れてるのはリョーマだって同じだから・・・
振り上げた拳を仕方なく戻して私はため息をついた。
「あれ・・・引っ越し屋さんが私も運んでくれたの?」
「・・・あんた、ばか?」
リョーマが呆れてる。
ということは、
「俺が運んだよ」
「あっ・・・重ね重ねすみませんでした。ありがとう」
迷惑かけっぱなしだわ
しばらくリョーマには頭が上がらないだろうな・・・
すぐに拳を出してしまう癖をなんとか気を付けなきゃ
そう思ってる矢先に、
乙女に“太った?”なんて暴言を吐くものだから
やっぱり拳は直せないと思った私
「うるさーい!!!!」