READY GO!
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‐ 幸村精市side ‐
転校生がやってきた。
教室に入ってきた瞬間、クラス全員が彼女の美貌に息をのんだ
―――ライバルは多そうだ
自己紹介でも“竹内***”だと名乗った彼女
越前の名前を出さない意味は何があるのだろうか?
席は偶然にも俺の隣だった
クラスメイトが話しかけたい雰囲気の中、俺の幼なじみ・優菜が一番に話しかけた。
優菜は男女問わずかわいい人やキレイな人が好きだ
案の定、***に抱きついた
「中を裂くようで申し訳ないんだけど・・・」
俺の存在に気付いてくれない彼女に気付かせたかった
“申し訳ないなら邪魔しないで”という優菜・・・
いつものように言い争いを始めてしまった
そしてこの争いを“付き合っててこれは愛情確認だ”という仁王
「ふ〜ん・・・部活のとき覚えておきなよ、仁王」
「ホントよ!精市が彼氏だなんて・・・天と地がひっくり返ってもありえないし」
俺の言葉に優菜も付け加えた。
逃げ足の早い仁王は“プリっ”と発してすでに去っていたけど
「・・・?」
俺達のやり取りをわけがわからない顔をする彼女
クラスの子達は日常茶飯事な光景に驚くこともない
「仁王の話は信じちゃダメよ!詐欺師なんだから」
優菜に言われてようやく2人が幼なじみだと気付いたようだ。