新聞部の憂鬱
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俺がさっきキスした女・・・
忍足としゃべってやがる!
最近、テニス部のマネージャーだった先輩である+++と付き合い始めたとは聞いているものの、あまりいい気分ではない
休憩時間になって忍足に新聞部が挨拶に来てるからと連れ出された
さっきの女は******だと名乗って俺の顔を見た瞬間、怪訝な顔をした
“さっきぶり”と挨拶する俺に対して“はじめまして”と答える彼女
「あ〜ん?さっき会ったことをもう忘れたのか?」
なかったことになんて俺は絶対にしたくない・・・
「記憶力が悪いんで!!」
彼女は俺を無視するわけでもなくちゃんと会話をしてくれていた
俺の周りの女は“跡部”という名前だけで俺に近付いてくる
そして“跡部”を好きになる
取材するということは俺のことも調べているだろう
それなのに、こうして普通に接してくれる彼女・・・
これだけで俺は嬉しかった
「試合・・・勝つからな!しっかり写真撮っとけよ」
「気が向いたらね」