新聞部の憂鬱

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「***〜!お弁当、今日は屋上で食べない?」

「そだね。その前に・・・」


さっき移動教室から戻ると机の中に入っていたラブレターを+++に見せつけた


「体育館裏に呼び出しくらっちゃった。先に屋上に行ってて!」


+++は跡部に連絡しなさい!なんていうけれど・・・
彼は別に関係ないよ
心の中でため息をつきながら私は体育館裏に向かった



――――――
――――
――



体育館裏に私が着くと3人の女の子が待ち構えていた
氷帝はマンモス校だから同じ学年でも知らない子はたくさんいる
この3人は何年生かな?とノンキに考えていた・・・
すると真ん中にいるリーダー格の彼女が話し始めた


「中等部の景吾様をたぶらかしたらしいわね」


たぶらかした??
ちょっと待って・・・どうしてそうなってるの?
むしろ今は―――


「彼は今、大会前で大切な時期なのよ!!」


・・・知ってるよ?
だってその取材で昨日、知り合いになったんだもの


「今すぐ別れて、もぅ彼に関わらないで!!」


別れるもなにも・・・
私、付き合ってませんけど?
でも・・・
関わらないのはムリかな?
次の学校新聞ができあがるまでは


「ちょっと!!何か言ったらどうなのよ?」

「えーと・・・私、跡部景吾さんとは付き合ってませんよ」


彼女達の顔つきが変わっていくのがわかる
どうやら私は言葉選びに失敗したようだ・・・


「生意気ね!景吾様があんたなんてスキになるわけがない!!」


うわ・・・ヤバイ雰囲気??
リーダー格の彼女がハサミを取り出した
・・・えっ?危ないですよ?


「ちょっと、その顔・・・かわいくしてあげるわよ」


この人は本気だ・・・
3人に囲まれてて逃げ道はないし
こんな体育館裏に来る人はおそらくいない・・・
絶体絶命???
私は目をぎゅっと瞑って心の中で“跡部!!”と叫んでいた

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