保健室のお姉さん
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‐ 不二周助side ‐
始業式が終わって教室に戻ると
“***先生って担任もたないのかよー”
“俺、保健室に寄ろうかな”
“手当てされてーよ!”
教室ではそんな会話が永遠と繰り広げられていた。
競争率はかなり高そうだ―――
「なぁ不二、テニス部でよかったにゃ〜」
「フフ・・・英二ってば僕のことが好きなんだね。覚えておくよ」
知らないよ?
僕をからかうなんて・・・
隣でニヤニヤ笑う英二に僕は絶対零度の微笑みを見せた。
英二の顔色が段々と悪くなってきた気がするけど・・・気にしない
(それにしても見事な百面相)
今度は僕が英二のことをからかっていると
《ガラっ》
このクラスの担任が入ってきた。
そして先生の号令とともにSHRが始まった。
(担任は藤原先生なんだ)
藤原先生は僕達テニス部の顧問でもある
ルックス抜群なだけじゃなくて授業もわかりやすいから男子、女子構わず生徒からの人気は絶大
僕達からみてもカッコイイ先生だと思う・・・
さっきは***先生のことばっかり考えていて担任が誰かなんて確認していなかった。
僕はそれほどに・・・
***先生に夢中なんだ
性格も、年齢も知らない
知っているのは顔と名前だけ
でも彼女が気になって気になって仕方がないんだ―――