保健室のお姉さん

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さすが景吾の別荘

景色までもが最上級!!

“合宿所”なんて響きが全く似合わないわ・・・



そういえば―――

景吾に告白されたんだっけ?

昨日はマネージャーが忙しくてゆっくり考える暇がなかったけど

いつまでも可愛らしい弟だと思ってたのに・・・



「男になったんだねー」

「誰が?」

「誰って・・・景吾の話よ。まさか告白されるなんてねー」



(んん?)

私・・・友達に恋バナしてる感覚でつぶやいちゃった?

おそるおそる後ろを振り返ると



「周助・・・君?」



ジャージ姿の彼が視界に映った。

私の隣に腰を下ろして、



「***先生が見えたから追いかけてきちゃった」



向けてくれた笑顔

あぁ・・・

この笑顔が私は好きなんだ



私がもし・・・

10年遅く産まれてたら、

“お友達”くらいにはなれた?



「早起きですね!先生」

「昨日はぐっすり眠ったから目覚めがよかったの」



仕事がハードで疲れすぎてバタンキュー状態だったけどね

選手のみんなの底知れない体力に感服しちゃいます・・・



「***先生は跡部が好きなんですか?」



しゅ、周助君!?

何を言い出すのかと思えば・・・



「跡部君のことは―――もちろん好きよ」



小さい頃から知ってるから私にとっては弟みたいなものだもの



「・・・僕のことは?」



周助君のことは―――

“1人の男として好き”

そう素直に言えたらいいのに・・・



「もちろん好きよ!跡部君も周助君も弟みたいなものだからね」



実際に周助君のお姉さんは私の友達だったりするわけで・・・



「弟―――ですか・・・」



空を見上げてそう言った周助くんはとても儚くて

このまま空に消えちゃうんじゃないかと思わせられた。



「朝練の邪魔しちゃったよね?ごめんね!先に戻ってる」



私はこの場から逃げるように立ち去った。

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