保健室のお姉さん

□14
1ページ/9ページ

学校にも少し慣れて自分に余裕が出てきたこの頃

合宿の日から数ヶ月ほどが過ぎていた・・・



青学の男子テニス部は地区大会で負けてしまって

惜しくも全国大会の切符を逃してしまった。

引退する先輩から後輩への涙ながらのお願い事

“来年は俺達の分も頼んだぞ!”

彼達のやり取りを見て・・・泣きそうになった。



この素敵な青春が大人になったときどれだけ糧になるか・・・

今はまだ分からないだろう彼等だけどいつか―――




――――――

――――

――





「・・・何かあったの?」



私の顔を覗き込んできたのは大学時代の友人・美保

今日は久々に飲みたい気分になっちゃって・・・

誰かを誘う―――というか拉致?

って思ってたときに彼女からのお誘いメール

(ナイスタイミング!!)

もちろんふたつ返事で了解しましたよ。



そんな彼女と今は居酒屋で飲んでるんだけど・・・

“何かあったの?”って

私ってばそんなに情けない顔しちゃってる?

私はこの数ヶ月にあった出来事を話し始めた。



彼氏と別れた報告から始まった私の話

倒産から保健の先生への転職、准一先輩との再会・・・

テニス部の副顧問、そして合宿

まだ数ヶ月しか経ってないということに自分で驚いた。



美保はずいぶんと話が楽しいみたいで・・・

それはもう根掘り葉掘りと私を質問責め

聞き終わった後ニコニコしながら

“で、ガキンチョに恋したの?”って―――

次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ