保健室のお姉さん
□Last
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泣いてる私の手をしっかりにぎってくれていた景吾
「もう大丈夫!!」
急に恥ずかしさが込み上げてきた
10歳近くも年下なのに・・・
彼の精神年齢は私なんかよりもずっと上だ
「***の面倒は昔から見慣れてんだよ」
「もう、失礼しちゃう!」
さっきまでの嫌な空気は景吾のおかげでなくなっていた。
「イベント来いって言われてたんだろ?そろそろ時間だぜ?」
いけない!美保に怒られちゃう
「会えなくて残念だな。みんなによろしくね」
景吾はクラブの模擬店へ、私はイベント会場へと向かった。
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大学時代を思い出す・・・
確か―――推薦で出場することになったんだっけ?
乗り気じゃなかったけど応援してくれるみんなに後押しされたんだ
結果が発表される時は緊張して緊張して・・・
ずっと震えてたっけ?
選ばれたあとも夢みたいで信じられなくて呆然としてたっけ・・・
ステージ上に緊張した面持ちで並ぶ子達が自分と重なって見えた。
「今年度の氷帝ミスキャンパスは・・・エントリーナンバー3番、経済学部2年 横嶋早苗さんです」
大きな歓声と拍手はしばらくなりやまなかった。
美保が裏方をしてるイベントってこのことかな?
なんて思ってたら・・・
数名にスポットライトがあてられて―――
「今日は歴代のミスキャンが遊びに来てるようです」
私もライトを浴びた中の1人だった。