保健室のお姉さん
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「まさか***が高校生と付き合うとはな・・・」
苦笑いしながら頭をポリポリとかく准一先生
彼には周助君との関係を打ち明けずにいられなかった。
「私もまったく!!想像してませんでしたよ」
最初は自分の気持ちを伝える気もなかったし・・・
どこで歯車が狂ってしまったのだろうか?
うなり声をあげてしばし考えてみるものの―――
解決することはなかった。
そんな私を優しい目で見てくれる准一先生
まるで兄が妹を見るような・・・
「まあ***が幸せなら俺はなんでも嬉しいよ」
そう言いながら優しく私の頭をなでる准一先生
ほら、ここにはやっぱりお兄ちゃんがいる・・・
「ありがとう―――です」
少し恥ずかしくなって私は顔を俯けた。
そのとき・・・
《ヒュン!!》
私と准一先生の間を引き裂くかのように飛んできたテニスボール
ここ・・・
テニスコートから見えない位置だよね!??
でもとても偶然とは思えない
「***先生・・・みんなにバレるのも時間の問題かもな」
えっ!??
それは困るんですけど・・・
「あと半年・・・なんとか頑張ります」
そう言って私は保健室に戻った。