保健室のお姉さん
□2
1ページ/8ページ
「2年生の遠足に・・・ですか?」
山川先生の話が信じられなくて聞き返してしまった。
「コレ渡しておくから確認しておいてね」
私の動揺に気付くこともなく山川先生はしおりを置いて保健室を後にした。
残された私はしばらく呆然とするしかなかった。
1、2年生の遠足が来週にあることは知っていた。
ちょっと気の毒な気もするけど3年生は受験のせいでお留守番
そして私は看護班として1年生に付き添うことになっていた。
それなのに・・・
“***先生には2年の看護班に回ってもらうことになったから”
さっき聞かされた山川先生の報告には驚かされた。
まぁ看護婦の資格を持つ先生が1年生にいるから普通といえば普通の割り振りなんだけどね。
最初から2年生の看護班だったらこの落胆もなかったのに・・・
2年生ということは―――
私の彼氏、周助君もいるわけなんです
「はぁ・・・」
大きなため息が出た。
周助君はとにかく独占欲が強い!
それはまぁ彼女としては嬉しかったりするんだけど
先生という職業に就く私にとってはちょっと厄介な部分でもあったりする
保健室にバンドエイドを貰いに来ただけの男の子が
なぜか早退しなければならない体調になったり
ベッドで少しだけ休んでいた男の子は・・・
翌日からなぜか保健室嫌いになってしまった
周助君・・・
あなたはどんな力をお持ちなのでしょうか?
そのうち学校の7不思議になりそうな気が・・・
「はぁ・・・」
再び大きなため息が出た。